鼻炎・喘息とアレルゲン

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突然ですが、この季節でも鼻炎に悩んでいる方、今年は多いのではないかと思います。

スギ花粉の季節が終わったのに鼻炎が治らない…

さて、何が原因なのでしょうか?

 

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そう、今の季節はイネアレルギーが最も多いのです。

アレルギー検査ではイネ科の代表として「カモガヤ」のアレルギー反応を調べるのですが、カモガヤに反応する方はほぼイネ花粉に反応します。

(上の写真はイネ、下の写真がカモガヤ)

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更に、高温多湿となってくると室内のダニ・カビも増加してきます…

 

診療経験上、スギ花粉はさほど喘息を悪化させないのですが、この季節のアレルギーは鼻炎だけでなく喘息も併発している患者さんが多い印象です。

 

鼻水、鼻づまりだけでなく咳が長引いている方は、喘息なのかどうかもしっかりと調べたほうが良いでしょう。

 

但し、大人の喘息は相当悪化しない限り、ヒューヒュー、ゼーゼーすることがないです。その為、喘息の診断には肺活量検査や呼気中一酸化窒素検査が実施可能な、呼吸器内科の専門的な診断ができる医療機関への受診が望ましいです。

 

また、アレルギー性鼻炎・喘息がある方は、何にアレルギーを持っているのか、血液検査を実施することをお勧めします。アレルギー専門医の先生であれば、アレルギー検査の結果も踏まえ、適切な対処法(環境整備の方法やお薬の調整)につき教えてくれるでしょう。

 

鼻炎や長引く咳でお悩みの方、特にこの時期はなかなか改善しないことが多いので早めに医療機関(アレルギー科・呼吸器内科・耳鼻いんこう科など)を受診しましょう。