3回目のワクチン接種はどうなるの?

かなり久しぶりの投稿です。

前回が4月25日ですので、約5か月空いてしまいました。

 

その間にコロナワクチン接種はどんどん進んで、気づいたら全国民の50%が2回接種終了しているという状況になりました。しかも最も有効性の高いファイザー製ワクチンもしくはモデルナ製ワクチンで。

日本ってすごい国ですね…

 

さて、2回接種が終了した方々にとって、いつまで効果が持続するのか、また3回目のワクチンを接種すると追加効果はどのくらいあるのか、気になるところだと思います。

 

2021年9月15日発行のNew England Journal of Medicine誌に、興味深い論文が2つ掲載されたので、簡単に紹介したいと思います。

 

1)ワクチンの長期的な効果について

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(引用:Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine through 6 Monthsより)

データはファイザー社のワクチンのものとなります。

約46,000人を対象とした第三相試験(半分がワクチン投与、半分がプラセボ投与)の追加データが発表されました。

2回接種後7日以後、2か月までは有効率96.2%と驚異的な発症予防効果が得られていましたが、4か月以上となると83.7%まで低下します。

それでも、上のグラフ(青がワクチン非接種=プラセボ群、赤がワクチン接種群)を見ると、ワクチンによる発症予防効果はとても優れた状態で維持されていることがわかると思います。

 

2)3回目ワクチン接種による追加効果について

イスラエルのデータです。60歳以上の方で2月末までにファイザーワクチンを2回接種した方が約113万人いますが、2021年7月30日以後8月31日までに、3回目の追加接種を受けた方と受けていない方で発症率、重症化率がどの程度違うのかを比較しています。

 

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(引用:Protection of BNT162b2 Vaccine Booster against Covid-19 in Israelより)

 

結論を簡単に書くと、3回目接種後12日以上経過していると、発症率が約1/11に、重症化率が約1/20に低下します。

 

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(引用:Protection of BNT162b2 Vaccine Booster against Covid-19 in Israelより)

 

上記が3回目接種後、日別にどれだけ発症予防効果が高くなっていくかというグラフですが、接種後10日目くらいからかなり効果が高くなってきているのがわかります。

 

3)今後の展望について

現状のデータでは、まだ60歳以上の方に追加接種効果が高い、ということまでしかわかっていません。今後は60歳以上の方の追加接種後の長期データ、60歳未満の方のデータ、総合的な感染者数や重傷者数の推移、などがイスラエルから出てくると思います。

 

海外データを踏まえ、日本でも3回目接種が開始されることが予測されますが、まだ時期も未定ですし、3回目にどのワクチンを打つべきなのかも不明です。(モデルナ製ワクチンはファイザー製ワクチンに比較し副反応が強く、3回目はファイザーにしたいという方も多いかもしれません…)

 

今後も有用な論文が多数出てくると思いますので、注視していきたいと思います。