ユニバーサルマスキング

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皆様こんにちは。

9月17日~20日まで日本アレルギー学会学術講演会、20日~22日まで日本呼吸器学会学術講演会が開催されています。

今年度は新型コロナウイルスの影響により、WEB配信での開催となっていますが…移動や宿泊の手間が省けてとても楽!なのです。

現地開催だと席の確保も難しい、立ち見で疲れる、一生懸命聴こうと思っても聞き取りづらいなどの問題も…WEB配信だと興味のある演題は繰り返し見れるし、リラックスしてお勉強できるし…もう永遠にこの形態での学会開催で良いです。

 

さて、今回はまた新型コロナウイルスに関連するお話しをしたいと思います。

ユニバーサルマスキング

何それ?となりますが、単純です。

「みんなが揃ってマスクを装着すること」です。

さて、どのような効果があるのか…順を追ってお話しします。

 

1)新型コロナウイルス感染症の経過について

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いきなりややこしい絵で申し訳ございません。

これは新型コロナウイルスの一般的な経過のグラフです(元は英語ですが、一部わかりやすくするため日本語に直してあります)

ポイントは

・ウイルスに暴露した後、発症前から既に気道のウイルスが増加している=感染力を有している

・それと共にPCR陽性率も増加する

PCR陽性は数週間持続するが、ウイルス排出期間は10日以内

…つまり、発症前から既に人に移す可能性があるということです。

 

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上の絵は、新型コロナウイルス感染症に罹患した患者さんの感染経路です。

最も多いのが「症状出現前の患者」、次に多いのが「症状出現後の患者」からの感染です。

2)新型コロナウイルスを移さない・移されないためにはどうしたらいいの?

感染症を伝播させない大原則は

「かぜ症状・発熱・だるさなど普段と異変を感じたときには積極的に自らを隔離すること」

です。これは飛沫感染接触感染をするすべてのウイルスに共通することです。

インフルエンザウイルスは、発病後~2日までにウイルス排出量が急速に増えるため、この対策だけでも実は対応できてしまいます。

しかし、新型コロナウイルスは、発病前からウイルス排出量が増加しており、実際発病前の患者からの感染が最も多いのです。なので、発病してからの自己隔離では、他人に感染させてしまう可能性が十分にあります。

なので、普段から飛沫を他人に飛ばさないことを皆で意識すれば良いわけですね。

その最も効果的な対策が、

ユニバーサルマスキング

なのです。

3)ユニバーサルマスキングの効果

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この事例はすごいですね。

(その他、空調の工夫や接触感染対策もなされていたと思いますが)

もしお客さんがマスクを着けていなかったら、大惨事になっていたと思います。

マスクは飛沫散布をかなり防いてくれます。

4)さいごに

ということで、人と接する場所での活動では、常にみんなでマスクをすることがとても重要です。

以下のような、換気、手指消毒、環境消毒、ソーシャルディスタンスも加えることによりより一層の感染対策になりますので、引き続きこちらも継続しましょう。

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…あと、運動中はどうしたらよいか?

当院では、運動中は「一定の距離が保たれており、大声を出さなければ運動中のマスクは不要」と考えています。職員はマスク装着を義務づけ、環境清掃は徹底しており、機器の配置から飛沫感染は起こりにくい環境となっているためです。(あとは現状会員様が少なく、密になりにくい環境になっていることもありますが…)

 

ということで、ここまで読んで下さったかた、ありがとうございますm(__)m

なるべく週1回くらいのペースでこのブログもアップしていこうと思っていますので、、よろしくお願いいたします。